英会話を始める時に必ず悩むのが、ネイティブ講師と日本人講師のどちらが良いのか、という点です。
なんとなくネイティブの方が英語が上手そうだから…という理由でネイティブ講師を選ぶ人も多いかもしれません。
しかし、ネイティブ講師と日本人講師にはそれぞれにメリットとデメリットがあります。
それらをしっかりと理解して、自分のレベルや学習目的、何を重視するかなどによって選ぶことが重要です。
※本記事で紹介するメリット・デメリットは、一般的によく指摘されるものであって、実際の英語力・知識・指導力などは講師個人によって異なります。
ネイティブ講師のメリット
①自然な発音
ネイティブ講師を選ぶ理由として最も多いのが自然な発音でしょう。ネイティブ講師は英語を母国語として話すため、自然な発音や流暢な会話をすることができます。
ネイティブ講師の英語をたくさん聞き、それを真似て話すことで、リスニング力の向上や正しい発音ができるようになることが期待できます。
「ネイティブ講師」と言ってもその国籍は様々です。日本で馴染みの深いアメリカやイギリスだけでなく、フィリピンやシンガポール、インドといった国出身のネイティブ講師も多くいます。
日本にも方言や訛りがあるように(あるいはそれ以上に)、英語は国や地域によって発音やアクセント、時には単語も異なります。
ネイティブ講師だと思ってレッスンを受けたら、すごく訛りの強い英語だった…ということもあります。
②英語圏の文化への理解
英語圏の国で生まれ育ったネイティブ講師は、英語だけでなく英語圏の国の文化についても深い知識を持っています。
ネイティブ講師であれば言語の裏にある文化的な背景や、英語圏ならではの慣用表現なども学ぶことができるでしょう。
※前述の通りネイティブ講師の出身国は様々なので、必ずしもアメリカやイギリスといった国の文化に詳しい人ばかりではないことは留意が必要です。
③現代的・カジュアルな表現
英語は常に絶えず進化しており、新しい表現やスラング(俗語)が登場します。
日常的に英語を使用しているネイティブ講師であれば、そういった最新の表現も理解している場合が多いでしょう。
また、教科書で習うようなお手本的な英語だけでなく、友人同士の間でしか使わないカジュアルな表現もたくさん知っています。
そういった言葉を学べるのはネイティブ講師のメリットのひとつでしょう。
ネイティブ講師のデメリット
①日本語での説明
ネイティブ講師は母国語である英語を話すことは得意ですが、日本語を流暢に話せる人ばかりではありません。
また、英会話スクールによってはネイティブ講師がレッスンで日本語を話すことを禁止しているところも多いです。
難しい単語や文法、発音の方法など英語だけでは説明が難しい場合もあるので、それを日本語で説明できないことが学習の効率を下げてしまうこともあります。
②母国語指導の難しさ
ネイティブ講師は小さい頃から自然と英語を話せるようになった人たちです。そのため、普段から英語の文法や発音方法について意識をしていないことが多いです。
日本人だからと言っって日本語の文法を外国人に教えろと言われると、どう説明して良いか困りますよね?
それと同じで、ネイティブ講師も英語の指導方法についてきちんと教育を受けていないと、英語の文法 (なぜ動詞がその活用形になるのか、など) や、発音方法 (口や舌の動かし方など) をうまく説明できない場合があります。
そういった説明が受けられない場合、理解に時間がかかったり、納得感が得られない可能性があります。
③日本人に対する理解不足
前の項目で書いたように、ネイティブ講師は小さい頃から自然と英語が話せるようになったので、「日本人がなぜ英語を話せないか」を理解できない場合があります。
日本語と英語の発音や文法の違い、日本人の弱点を理解していないと、効果的な指導ができない場合があります。
また、ネイティブ講師は日本とは異なるそれぞれの国の文化の中で育った人たちです。日本人ではしないような振る舞いや発言をすることもあり、それを失礼に感じたりしてしまうこともあるかもしれません。
④保護者に対するフィードバック
子供に英語を習わせる場合、保護者の方も子供がレッスンでどのようなことを学び、それをどれくらい理解できているか気になるのではないでしょうか。
講師が日本語の話せないネイティブ講師の場合、レッスンのフィードバックも英語でしか聞くことができません。
保護者の方が英語が話せれば理解できるかもしれませんが、そうでない場合は子供のレッスン中の様子などを理解できないままになってしまう可能性があります。
日本人講師のメリット
①日本語での説明
日本人の英語講師は、生徒の母国語である日本語を使って英語の説明や補足を行うことができます。
難しい単語の意味や文法、発音方法などは英語だけで説明されるより、日本語で補足してもらった方が早く理解できる場合も多いです。
また、生徒が子供や初心者の場合は英語だけのレッスンだと、最初から最後まで何も理解できずにレッスンが終わってしまう恐れもあります。
必要に応じて英語と日本語を使い分けることよって、レッスンの内容をより明確に正しく理解することにつながります。
②英語教育の知識
日本人講師は、自身が英語を学んだ経験や指導方法の教育を受けることによって、日本人に英語を教えるために必要な知識を多く持っています。
そのため、どうやって説明すれば英語の文法を理解しやすいか、どうやって説明すれば英語の発音が正しくできるようになるかなど、ネイティブでは気づきにくい点にも配慮して指導することができます。
③英語学習の経験
日本人講師は自身が英語を学んだ経験を持っているため、学習者が英語を学ぶ中で経験する苦労や課題を理解しています。
これにより、英語学習におけるモチベーションの共有や学習上のアドバイスの提供が可能となります。
日本人が英語を学ぶ上で何が難しいのか、どうすれば早く上達できるかなど、お互いを理解した上で指導ができるというメリットがあります。
④保護者とのコミュニケーション
英語を学習するのが子供の場合、保護者の方への適切なフィードバックが重要になります。
講師と日本語でコミュニケーションが取れれば、子供のレッスン中の様子などを細かく聞くことができますし、家での予習・復習の方法についてアドバイスをもらったりすることもできます。
反対に子供の普段の様子や、保護者の方から見た子供の性格や興味を講師に伝えることで、それを考慮したより効果的なレッスンにつなげる助けになることもあるでしょう。
日本人講師のデメリット
①発音やアクセント
日本人講師は母国語が日本語であるため、ネイティブと比べて英語の発音やアクセントが自然ではない場合が多いです。
発音の自然さは人によって様々ですが、中にはあまり発音がうまくない日本人講師がいることも事実です。
講師の発音が良くないと、それをモデルに学ぶ生徒の発音にも影響するので、日本人講師を選ぶ際は注意が必要です。
②文化的な理解の不足
日本人講師は、英語を教えることに関しては知識や経験を持っていても、文化的な背景や言葉の裏にあるニュアンスなどに関しては理解が不足している場合があります。
日本人講師の多くは日本で生まれて日本で育った人たちです。中には海外で留学や生活をしたことがある人もいますが、ネイティブ講師に比べると英語圏の国の文化への理解は限られてしまいます。
③知識の限定
日本人講師の多くは学校などで英語を学習した人たちです。そのため、教科書や授業で習うような英語については多くの知識を持っています。
一方で、学校ではあまり教えないような英語 (友人同士の間で使うカジュアルな表現や、若者が使う流行り言葉など) については知識が限られている場合があります。
もちろん、日本人講師の中にも海外の映画やドラマ、海外から発信される最新の情報などから学校では習わないような英語についてもよく理解している人はいます。
講師を選ぶ際のポイント
①学習者の年齢・レベル
英会話講師を選ぶ際のポイントのひとつが学習者の年齢やレベルです。
これから初めて英語を学習するような年齢、レベルの方の場合、いきなりネイティブ講師のレッスンを受けてもほとんど何も分からない、ということがあります。
それではいくら先生の発音が良くても、効率的に英語が学べる環境とは言えません。最初のうちは日本語講師によって時には日本語での説明や補足を交えたレッスンを受けた方が早く理解ができるかもしれません。
一方で、ある程度英語の学習経験があり、英語だけでも十分コミュニケーションが取れる場合には、ネイティブ講師のレッスンを受けることでリスニングや発音をさらに改善したり、より自然な英語でのコミュニケーション力を身につけられるかもしれません。
②英語学習で重視するポイント
英会話の講師を選ぶ際は、自分が英語を学ぶ上で何を重視するかということも考慮する必要があります。
例えば、ネイティブスピーカーが話す自然な英語を聞き取れるようになったり、ネイティブスピーカーのような自然な発音を身につけたい、学校での英語が得意になれるように単語や文法の理解を身につけたい、などです。
ネイティブ講師と日本人講師には前述の通りそれぞれ違った長所と短所があるので、自分が英語を学ぶ上で重視したいポイントに合わせて講師を選ぶと良いでしょう。
正しい発音を身につけたい場合は絶対にネイティブ講師が良いと思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。
ネイティブ講師は意識せずとも正しい英語の発音ができます。そのため、日本人に発音方法をうまく説明できないケースがあります。また、口や舌の動きなどを英語で説明されても英語力が十分でないうちは理解が困難です。
一方で、英語の発音の指導に詳しい日本人講師であれば、正しい発音をするために必要な口や舌の動き、生徒の間違いを日本語も交えて説明することができます。
エミューこども英会話の講師
エミューこども英会話の講師は、「ネイティブレベルの英語力」と「日本語でもお子様への指導や保護者様とコミュニケーションができる」という両方のメリットを兼ね備えた日本人講師です。
TOEIC※1はネイティブレベルとされる940点を獲得、EPT英語発音テスト※2は指導者レベルである94点を獲得しています。
過去にオーストラリアへの海外留学や、外資系航空会社のCAとして海外勤務の経験があり、国際経験も豊富。
過去にはインターナショナルスクールで50人以上の子供に英語を教えた経験を持っています。
講師紹介のページでは、実際に講師の発音を聞いていただけます↓
※1. 英語によるコミュニケーション能力を測定するための国際的なテスト。990点満点で日本人の平均得点は約570点。800点以上でビジネスレベル、900点以上でネイティブに近い英語力があるとされる。
※2. 国際英語発音協会が実施する、英語の発音能力を測定するテスト。100点満点で86点以上は発音やリズム、イントネーションが指導者レベルとされる。